カルシウムの多い食品を摂取する際に気を付けるべきこと

身長を伸ばすための栄養素としてすぐに思いつくものの一つに「カルシウム」があると思います。身長を伸ばすために牛乳や小魚などのカルシウムを多く含む食品を積極的に摂取されている方も多いはずです。

しかし、実は「カルシウムの摂取量」と「カルシウムの吸収量」は必ずしも同じではありません。摂取する食品の状態によっても変化しますし、他の成分との相互作用によっても大きく変わってしまう恐れがあるのです。

ここでは、そんなカルシウムを効率的に摂取するための方法や、カルシウムを摂る際に気を付けなければならないことについて紹介していきます。

そもそもカルシウムの働きとは?

カルシウムは筋肉の運動、心筋機能、神経などの働きに関わっています。

特にカルシウムをしっかりと摂取しないといけないのは、激しい運動をする人です。筋肉を動かすことや、そのためのエネルギーを生み出すためにカルシウムは働いています。

エネルギーのためにと、せっかく摂取した糖質も、カルシウムなどのミネラルが不足していると十分なエネルギーを生み出すことはできません。

このように、とくにスポーツをしている方が身体を動かすために不可欠な栄養素の一つがカルシウムなのです。

カルシウムを含んでいてもこんな食品はダメ①

カルシウムをたくさん含んでいる食品を調べるために、カルシウム含有量の一覧などをご覧になったことはありますか?

その中には小魚や牛乳、チーズなど、カルシウムが多いことで知られる食品も多くありますが、実はインスタントラーメンやカップ焼きそばなど、とても体に良いとは思えないような食品が記載されていることもあります。

果たして、それらの食品は本当にカルシウムを摂取するうえで良い食品なのでしょうか。答えは、もちろんNOです。

なぜかといいますと、インスタント食品などには添加材としてリンが大量に使われているというのが問題だからです。決してリンが悪い成分というわけではありません。むしろ、カルシウムと同様、エネルギー生成や骨の形成にとってとても大切な成分です。

しかし、大量のリンはカルシウムの吸収を邪魔してしまいます。どちらかだけあればよいというものではないので、要はバランスが大事。カルシウムとリンは、だいたい1対1になるように摂取するのが理想といわれています。

カルシウムを含んでいてもこんな食品はダメ②

マグネシウムもカルシウムと同じ「ミネラル」の仲間。そしてこのマグネシウムも骨にとって大変重要な成分で、骨のしなやかさに関係しています。

しかしこのマグネシウムも大量摂取は良くありません。カルシウムとマグネシウムは仲が悪く、カルシウムを多く摂取するほどマグネシウムは失われます。やはりどちらか一方だけを摂取しているのでは骨に良くありませんので、バランスよく摂ることが大切。

カルシウムとマグネシウムの摂取量の比は2対1くらいが理想的だといわれています。

カルシウムはこんな風にして失われていく

カルシウムはせっかく食品から摂取しても、気を付けていないと知らず知らずのうちに骨から失われていくものです。効率よくカルシウムを蓄えていくために注意すべきことをご紹介しますね。
運動中の汗によるカルシウムの損失

まず、カルシウムは汗からもかなり消耗します。特にスポーツをする方はこの点に注意。

例えば一日に1Lの汗をかいた場合、カルシウムは50mg程度失われます。これを食事で補う場合、吸収率のことも考慮するとだいたい150mg程度のカルシウムを摂取する必要があります。

ちなみにサッカーを1~2時間程度外で行うと、真夏でなくとも2L程度の汗をかくこともありますので、その場合はカルシウム300mgを余分に食品から摂る必要があるのです。

シュウ酸によるカルシウム吸収量の低下

シュウ酸というのは、ホウレンソウなどに含まれる成分。基本的にシュウ酸は茹でると無くなるといわれていますが、実際のところホウレンソウを茹でてもほとんど失われないことが多いのです。

ホウレンソウって「えぐ味」といいますか、歯がギシギシするような感触ありますよね。茹でたときよりもそのまま炒めたときなどに残りやすいですが、あの感触の原因がシュウ酸です。

そしてこのシュウ酸は、腸内でのカルシウムの吸収を邪魔してしまいます。普通の食事でシュウ酸をとりすぎることは多くないと思いますが、少し気を付けてみてはいかがでしょうか。

食塩やカフェインによるカルシウムの損失

塩辛い食品を食べたあとは、いつもよりのどが渇きますよね。それは身体が水分を補給して塩分を薄め、それを尿で体外に排泄しようとしているためです。

つまり食塩の摂りすぎは尿量の増加につながるわけですね。一方、コーヒーなどに含まれるカフェインも利尿作用があるとして有名です。

これらのような尿量を増やす食品は、カルシウムの損失につながります。実は尿を排泄する際にもカルシウムは使われ、そのカルシウムはそのまま尿で体外に捨てられてしまうのです。

カルシウムを必要とするお子さん、特にスポーツをしている人は、食塩やカフェインは控えましょう。

カルシウムを効率よく摂ることのできる食品は?

では、カルシウムを摂取するならどのような食品がいいのでしょうか。

結論から言いますと、乳製品がおすすめです。平凡な答えかもしれませんが、乳製品や牛乳がカルシウム摂取に適した食品であるといえる根拠はバランスと吸収率です。

まず牛乳の栄養バランスについてですが、カルシウムとリンはともに骨にとって大事な成分ですがバランスが大事だというお話を先ほどしました。

そのカルシウムとリンの理想的なバランスは1対1なのですが、実は牛乳や乳製品に含まれているカルシウムとリンはその理想的な比で含まれているのです。なのでどちらかだけを摂りすぎるということにならず、バランスよく摂取することができます。

続いて吸収率についてですが、牛乳におけるカルシウムの吸収率は約40%。

これは一見低いように思われるかもしれませんが、小魚では33%、野菜では19%です。しかも牛乳にはカゼインというたんぱく質が含まれており、これが消化される過程でカルシウムの吸収を助けるのです。

牛乳は、カルシウムとカルシウムの吸収を助ける成分が両方同時に摂取できる食品なので吸収効率が良いですよ。

それでもどうしても通常の食事では偏りが出てしまうものです。食事で摂りきれない栄養はサプリメントで補ってバランスを整えるのがいいと思いますよ。

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ABOUTこの記事をかいた人

3人の子供(2男1女)を育てる、アラフォーママです。長男の身長が低かったので、当時は平均身長や背の伸ばし方を調べては試していました。成長サプリメントも取り入れて、今では3人とも平均身長はクリアできています。