「バランスボールには背を伸ばす効果がある」ということを聞き、興味を持っているという人が増えています。確かに、バランスボールは家の中で手軽にできる運動なので、すぐにでも実践できますよね。
バランスボールが背を伸ばす理由
バランスボールは1960年代に欧州で開発され、主にリハビリトレーニング器具として使われていました。日本にも80年代に入ってきていましたが、ブレークしたのは当時セリエAでプレーしていた中田英寿さんが、トレーニングに使っている映像からだと言われています。
バランスボールが子供の身長に効果があると言われている理由は2つあります。
①姿勢を矯正して、背の伸びをスムーズにする
姿勢が良くなると血流が全身に澱みなく行き渡るようになります。血液は食事によって得た栄養素を全身に送り届ける重要な役割を担っています。
逆に姿勢が悪くなると、血液の流れも悪くなってしまいます。せっかく頑張って栄養を摂り入れても、血流が悪くて栄養が行き届かなければ、元も子もありません。
成長期には、しっかりとした栄養を摂ってこそ背が伸びます。バランスボールを使って血流を良くすることで、栄養がちゃんと全身の細胞に届けられ結果的にスムーズに背が伸びるのです。
②運動によって成長ホルモンの分泌を促進する
栄養を摂っているだけでは、身長を伸ばすには不充分です。適度な運動をして成長ホルモンを多く分泌させる必要があります。
運動をすることによって、通常よりも多くの成長ホルモンが分泌されます。背を伸ばすためには、この成長ホルモンが重要です。
成長ホルモンが分泌されることによって、骨端軟骨が増殖し、やがてこれが硬く形成されることによって骨が伸び、結果的に身長が高くなっていきます。
しかし、最近では運動を苦手としていたり、面倒だと感じる子どもも増えています。外で遊ぶのを嫌がる子供も増えてきています。
この点、バランスボールはそういった子どもでも気軽に取り組めるというメリットがあります。寒かったり雨が降っていたりする日でも、バランスボールなら室内で簡単に始めることができますよね。
バランスボールは身長に合った大きさを選ぶ
バランスボールを選ぶときには自分の身長に合った大きさのものにする、ということが大切です。自分の身長とマッチしていないバランスボールを使うと怪我の恐れがあります。以下に身長とバランスボールの大きさの目安を載せていきます。
身長150cm以下—45cm
身長150~165cm—55cm
身長165~185cm—65cm
身長185cm以上—75cm
子どもが危ない使い方をしないように、慣れないうちは親が見ているところで使用させるようにしましょう。
特にカーペットや絨毯、バランスボール用マットなど、床の柔らかいところで行い、万が一転がった場合を考え、周りにテーブルなどの障害物がない場所を確保しましょう。
バランスボールの使い方
①座る
まずは、ボールの頂点に座ることを実践してみましょう。安定して座るのは、最初だとなかなか難しいです。座っているだけで、腹筋や背筋などが使われて、体幹の強化につながります。
空気の入れ具合によって、座りやすさも変わってきます。自分に合った空気の入れ方をマスターするようにしましょう。
②腰を回す
バランスボールに座るのに慣れてきたら、今度は動きを加えます。腰をぐるぐると円を描くように回してみましょう。
このとき、頭は動かないようにするのがポイントです。動きを加えるとバランスが取れない、というような場合には、壁に手をつけるなどしてもオッケーです。転びそうなときには、親が手を持ってあげるのも良いでしょう。
③ダイナミックに動く
腰を回せるようになったら、さらにダイナミックに動くようにします。腕を振ったり、腰を上下させてバランスボールの上でボヨンボヨン跳ねたりします。
こうすることで、有酸素運動としての強度が高まります。より多くのカロリーを消費して、成長ホルモンの分泌も促進されます。