小学生は特に成長期をどう過ごすのかによって、将来の身長に大きな影響を与えます。
成長に大切な、運動・食事・睡眠
小学生が身長を伸ばすために必要になってくるのは、まずは運動です。せっかく成長に必要な栄養素を摂っても、運動が足りていないと、全身に栄養が行き渡りません。適切な運動をすることによって、全身に栄養が行き届き、背が伸びることにもつながります。
運動による効果は、主に以下の3点があります。
・筋肉に良い刺激を与える
身長を適切に伸ばすためには、正しい姿勢にするための筋肉が重要になってきます。運動をすることによって、体幹も鍛えることができます。筋肉が刺激されると、成長ホルモンが多く分泌されるので、背を伸ばすのに効果的です。
・骨端線に良い刺激を与える
骨端線とは何かというと、骨の先端にある軟骨のことです。これは、成長期にある子どもにしかないものです。実は、この骨端線が、骨の成長に大きく関わっています。運動によって、この骨端線に良い刺激が加わることで、骨の成長が促されて身長を伸ばす効果が見込めます。
・食欲増進や質の良い睡眠といった副次的な効果
運動をすることによって、食欲が湧いたり、より質の良い睡眠を取れるというメリットがあります。特に身長を伸ばすためには、栄養を補給したり、良い睡眠を取ることが大事です。こういった食事や睡眠にも、運動は良い影響を与えることができます。
どんな運動が身長を伸ばすのに効果的なの?
ひとえに運動といっても、いろいろなものがあります。基本的には、縦方向に圧力がかかる運動が身長を伸ばすのにより効果があると言われています。
縦方向に圧力がかかる運動として、以下に一例を紹介します。
・バスケットボール
・バレーボール
・バレエ
・なわとび など
・マラソンなど筋肉を酷使する運動
・過度な筋力トレーニング
運動は大切ですが、やりすぎは逆効果です。縦方向に圧力のかかる、跳躍をすることが多い運動を適度にすることが大事です。
食事
・たんぱく質
たんぱく質は特に身長を伸ばすために重要な栄養素です。骨や筋肉の成長に欠かすことができないものです。成長ホルモンの分泌を促す作用も持っています。たんぱく質は、一定の時間を経過すると、勝手に体外に排出されてしまいます。そこで、一食でたくさん摂るというよりも、毎食、こまめに摂ることを意識したほうが良いです。
成長期の子どもは、成人男性と変わらないたんぱく質の摂取を必要としています。その量は55~75gです。肉ばかり食べていると脂質過多になりがちなので、肉だけではなくて魚や大豆、乳製品からまんべんなくたんぱく質を摂るのが良いでしょう。
・ミネラル
ミネラルは身長を伸ばすためにも重要な栄養素です。特にミネラルは、子どもに限らず日本人が不足しがちな栄養素です。普段の食事から意識して取っていくのが大切になってきます。
ミネラルのなかでも、特に亜鉛を摂るようにしましょう。亜鉛は、骨の成長に不可欠な栄養素です。成長ホルモンの分泌にも関わっています。亜鉛は、豚肉、うなぎ、牡蠣、納豆などに含まれています。
カルシウムやマグネシウムも、骨の成長に必要なミネラルです。カルシウムは、誰でも知っている骨を丈夫にする栄養素です。そして、このカルシウムの働きを高めるのが、マグネシウムの働きです。カルシウムだけを摂っていてマグネシウムが足りていないと、骨からマグネシウムを溶け出させて利用するという反応が起こってしまいます。
これでは、カルシウムの摂取が逆効果となってしまうことに。そうならないためにも、カルシウムとマグネシウムはセットで摂取するのが望ましいです。カルシウムは、魚、大豆や乳製品、海藻などに含まれています。マグネシウムは、アーモンドや黒豆、玄米などに多く入っています。
サプリメントをうまく活用する
充分なミネラルを食事だけで摂るのはなかなか難しいものがあります。そこでおすすめなのが、サプリメントです。最近では、子供用のサプリメントも多くあるので、気軽に与えることができます。
水はミネラルウォーターにする
一番手軽にミネラルを摂れるのが、ミネラルウォーターです。特に欧米人の平均身長が高いのは、このミネラルウォーター(硬水)を小さい頃から常飲しているためだという話もあるほどです。
睡眠
子供は睡眠時に成長ホルモンが分泌され、身長が伸びていきます。大人は8時間寝るのが良いとされていますが、成長期の子どもは10時間を目安にしましょう。たっぷりとした睡眠が、身長を伸ばすには必要です。欧米人に比べると、日本の子どもは睡眠時間が短いといわれています。
小学生の頃から塾に通っているがために、睡眠時間が短くなってしまう子どもも多いことが原因だとか。夜中までゲームをするのも禁物。充分な睡眠時間の確保を心がけましょう。
・睡眠の質を高める
眠りの質を高めることも重要です。寝る直前に食事を摂ってしまうと、胃に食べ物が残り、その消化活動が行われるために眠りが浅くなってしまいがちです。できるだけ就寝の2時間前までに食事を済ませておくようにすると良いでしょう。
まとめ
子供の身長における遺伝の割合は25%前後と言われていますが、両親の身長が低い子は背が伸びない傾向が多々あります。
現代は共働きも多く、生活環境を変えるのは大変なことですが、子供の将来のことを考え少しでも改善できるように頑張ってくださいね。