「筋トレは身長の伸びを妨げる」という話を聞いて、心配している親御さんは多いと思います。
子どもの筋トレ、正しい方法なら問題なし!
結論からいうと、正しい筋トレであれば身長の伸びに影響を与えることはありません。
正しい筋トレはむしろ、成長ホルモンが活性化されて、子どもの成長には有利に働きます。一方で有酸素運動と同じように、あまりに激しい筋トレは成長に必要な栄養素が消費し尽くされてしまうために、身長の伸びを妨げる原因になります。
過度な筋トレは危険
非常に重いダンベルを使って無理な筋トレをしてしまうと、骨のなかでも特に骨端軟骨という柔らかい骨にダメージを与えてしまいます。
骨端軟骨は成長軟骨と呼ばれていて、いわば骨の伸びしろです。これが成長して硬い骨に形成されることによって、身長は伸びていくわけです。
強度の高すぎる筋トレでこの骨端軟骨を傷つけてしまえば、身長が伸びるのを邪魔してしまいます。
正しい筋トレは成長ホルモンを増加させる
適度な筋トレであれば、骨端軟骨が傷つくことはありません。傷つくのは筋組織だけになります。
筋繊維がダメージを負うと、それを修復しようとして多くの成長ホルモンが分泌されます。この成長ホルモンの効果によって、骨も成長して背が伸びることにつながります。
気をつけるのは過度な筋トレを行うことです。適切な範囲であれば筋トレは、むしろ積極的に取り入れたほうが良いといえます。
正しい筋トレのポイント
適切な筋トレって具体的にどうやってやればいいの?と疑問に思われる方もいるでしょう。そこでこの項目では、正しい筋トレのポイントについて解説します。
毎日同じ部位を鍛えないようにする
毎日同じ部位を鍛えないことが大事です。毎日同じ部位ばかりトレーニングしていると、そこへの負荷やストレスがどんどん蓄積していってしまいます。
1回あたりの強度はそれほど高くなくても、負担が積もり積もってやがて骨端軟骨に甚大なダメージを与えてしまうことにもなりかねません。
そこで、毎日同じ部位を鍛えるのは避けるようにしましょう。たとえば、脚を鍛えた翌日には腕を鍛えるようにします。その次は背中、次は腹筋といったように部位をローテーションしていくわけです。
そして、初めの日にやった脚をもう一度やる頃には、充分な休息が取れているために、疲労を溜めることなく骨にも負担をかけずにトレーニングすることができます。
筋肉痛が残っているときは充分な休息を取る
疲れているな、と感じたときは思い切って休息を取るようにしましょう。特に毎日部位を変えてやっていても、筋肉痛が残ることがあります。
筋肉痛があるときは、まだその部位の筋繊維が回復していない状況です。そういった状態でトレーニングを無理してやると、怪我の原因にもなりますし骨にも負担がかかってしまいます。
筋肉痛が残っていて、まだ疲労が取れていないと感じるときは休みの日を入れるのも重要です。そして充分に回復してから、また筋トレを再開すればリスクを回避することができます。
怪我の予防や骨への余計な負担を減らす、という意味合いからトレーニングの前後には充分なストレッチを行っておくことも大切です。
充分なたんぱく質を摂取する
筋トレをしていると、筋繊維が損傷して、それが回復することによって、より強靭な筋肉がつきます。このとき必要になるのが「たんぱく質」です。
特にスポーツを真剣にしている子どもさんは「トータルアップ」などのサプリメントを摂らせてあげると、パフォーマンスや成長にも好影響を与えるでしょう。