子どもを寝かす時間に迷っているお母さんは多いと思います。特に子どもは、20時に寝かせるのが理想だといわれていますが、つい22時や、遅いときには0時を過ぎてからやっと寝る子どももたくさんいます。
早寝をしたほうが良い理由
1.人間は日中に活動するメカニズムが備わっている
人間はもともと、日中に活動するように身体が作られています。体温や代謝、ホルモンバランスなど、昼と夜ではそれぞれ機能が異なっています。昼はより動きやすいように身体が機能しますし、夜はより睡眠に適したように身体が働くわけです。
こういったメカニズムに合わせて活動をすることによって、子どもはより健やかに成長することができます。
2.体内時計は朝の光でリセットされる
人間には体内時計があります。これは、脳にある視交叉上核という器官が機能しているためです。朝の光を浴びることで、視交叉上核によって体内時計が0に戻ります。これによって、体温やホルモンバランスが整えられます。
もしも寝るのが遅くて、朝起きることができなかった場合、朝の光も浴びることができないために、身体の体内時計が狂ってしまいます。狂ってしまうと、体内の活動に変調をきたし、活力や思考が鈍くなります。
3.成長ホルモンは夜、寝ているときに分泌される
成長ホルモンは、寝ているときに最も活発に分泌されます。特に成長ホルモンが分泌されないと、身長の伸びにも影響を与えます。22時以降からが、成長ホルモンが1日のなかで一番分泌されるタイミングです。
このときにぐっすりと深い眠りについていることが望ましいです。20時には寝たほうが良いとされているのは、22時のタイミングで深い眠りについているためともいえます。
早寝をさせる具体的な方法
このように、早寝には多くのメリットがあります。しかし、いきなり子どもに早寝をさせようとしても、なかなか上手くはいかないものです。そこで、効果的な早寝の方法について解説していきます。
1.まずは早く起こすことから始める
まず、いきなり寝る時間を早くするのは難しいですよね。たとえば、毎日22時ぐらいに寝ていた子どもを、20時にすんなり寝かしつけることは至難の業です。
これは22時に寝るというリズムが体内時計によってできあがってしまっているからです。寝る時間を早めるのではなくて、起きる時間を早めることから始めましょう。
22時に寝て8時に目が覚めているのであれば、7時半に起こすようにするわけです。そして、寝る時間をいつもより30分早い21時半とします。これを繰り返していくようにします。
朝7時に起こして夜21時に寝かす。朝6時半に起こして夜20時半に寝かす……といった具合です。30分ごとに徐々に起こす時間を早めていくことによって、起きるときのストレスを最小限に抑えます。
早く起きることができれば、睡眠への導入もスムーズになります。早く起きていれば、体内時計がそれでリセットされるので、それだけ眠くなるタイミングも早まるからです。
2.日中には運動をさせる
日中には、できるだけ運動をさせることも大事です。早く起きても、体力を消費しないと、エネルギーが有り余っていて、夜になってもなかなか眠くなりません。ウォーキングをしたり、スイミングをするなど、日中に運動をしておくことで、早い時間に眠たくなりやすいです。
3.お昼寝は15時半まで
子どもの場合、お昼寝を取り入れるのが普通です。保育園や幼稚園でもお昼寝タイムがあります。このお昼寝があまり長い時間だと、やはり夜に眠くならず、寝つきが悪くなる原因にもなって逆効果です。
そこで、お昼寝は遅くても15時半までにするべきです。そうしておくことで、効率的に夜の睡眠時間を迎えることができます。