子供の成長について
子供がどれだけ大きく成長するかは、親の愛情と知識にかかっています。
親からたくさんの愛情を受けて育った子供は精神状態が安定しているので、脳下垂体から成長ホルモンが順調に分泌されます。安心して眠ることもできますし、食事も満足するまで食べることができるでしょう。
逆に、親からの愛情を受けずに育った子供は、精神状態が不安定になり、成長ホルモンの分泌量が減少します。それと同時に食欲が落ち、十分な睡眠が取れなかったりと、子供の身長を伸ばすことに「悪影響」を及ぼしてしまうのです。
また、後に詳しく説明しますが、子供の身長を伸ばすには幼少期から成長期が終わるまでに「どれだけバランスよく栄養を摂れるか!」にかかってきます。子供は自分で健康や栄養のことを考えて食事を摂ることは出来ません。その分、親が子供の成長にとって必要な栄養(食事)を与えなければいけないということです。
知識が子供の成長を左右する
食事や栄養に関しては、親が正しい知識を持っていないと子供が小食になってしまったり、好き嫌いによる栄養の偏りが生じた結果“低身長”という「子供の将来を左右するような事態」に陥りかねません。
なぜ、親が正しい知識を持っていないと「子供の将来を左右するような事態」に陥るのか?近年発表された『身長に関する研究成果』の一部をご紹介します。
オーストラリア、シドニー大学研究調査
身長の高い男性は低い男性に比べて明らかに収入が多いと発表
アメリカ:プリンストン大学研究結果
身長の高い人たちは低い人に比べ、収入と教育の水準も上回る傾向にあると発表
アメリカ:シカゴ大学
女性が男性に求めるものは収入と身長であり、この2つには相互関係があると発表
オーストラリア:国立大学(ANU)研究グループ
身長が高い男性の年収は多くなる傾向があり、5cmの差で平均950豪ドル(約6万7000円)の差が現れることが分かったと発表
日本:国立がん研究センター
身長が低いほど、脳卒中のリスクが高いとする研究結果をまとめた。
遺伝的な要因のほか、幼少期の栄養状態や生活環境などの影響が考えられると発表。
様々な研究機関や研究チームが検証しているように、子供が成人し社会に出た時、その子の身長が低いか?身長が高いか?によって、出世や年収に大きな「差」が生まれてしまうのです。身長の差は仕事や収入に関係してくるだけでなく、結婚や恋愛といったことにも影響してくるとの研究データもあります。
子供の身長が気になりだしたら
「小さい頃にもっと栄養を摂っていれば、あと10cmは身長が伸びていたかも知れない…」
「あと5cm身長が高ければ、同期よりも出世していたかも知れない…」
「高身長だったら、高い年収をもらって、幸せになれていたかも知れない…」
「身長が平均くらいあったら、結婚相手も見つかっただろうに…」
「背が低いために、プロスポーツ選手の道を諦めなければいけない…」
「低身長だった為に、友達も少なく、暗い性格になってしまった…」
将来、子供がこんな思いをすることは、絶対に避けたいですよね!
ですから子供が成人した時、自分の身長のことで悩むことが無いよう子供がしっかり成長するためには、親の愛情と身長を伸ばすための正しい知識が重要な要素になってくるのです。
もし、「あれっ?うちの子、ちょっと小さいかも…」と気になりだしたら、それは「子供の身長が十分に伸びないかもしれない!」という“危険信号”かもしれません。
「そのうち背が伸びるから」なんて楽観視していては、将来取り返しのつかない結果に陥ってしまうかもしれません。子供の健やかな成長を願うのであれば、正しい方法で早急に対処してあげましょう。
身長が伸びるということ
身長が伸びるという事は『骨が成長して伸びる』ということです。
子供の骨には骨端線(成長線)と呼ばれる軟骨部分があり、この骨端線の部分が成長して伸びた結果、身長が大きくなっていきます。特に下肢にある大腿骨、脛骨、腓骨に代表される「長骨」(長管骨も同意)の成長そのものが、身長の伸びに大切な役割を果たします。
産まれたばかりの赤ちゃんは頭が大きくて、手足が短く体の4分の3は胴体が占めています。愛らしくとてもかわいい時期ですよね。それから小学生になり、手足は成長して体は少しずつ大人へと変化していきます。この時期も幼少期とはまた違ったかわいらしさがありますよね。
そして第二次成長期が訪れると骨の成長は再度加速し、ほぼ大人の身体とかわらない骨格が形成されるようになってきます。この第二次成長期における身体的な外見バランスの変化こそ、いわゆる身長が伸びて成長するということです。
長い人生の中で成長期はあまりにも短いものです。だからこそ、限られた成長期という大切な時期に子供の成長を正しい知識でバックアップしてあげることが親としての務めではないでしょうか。
睡眠と成長の関係
身長を大きく伸ばすために欠かせないのが“睡眠”です。
なぜなら、子供の身長が伸びる90%以上は、この睡眠中だからです。『寝る子は育つ』という言葉は、日本人なら誰でも聞き覚えがあると思います。
実はこの言葉、科学的にも正しい言葉であり、子供の成長にとって最も重要なカギを握る『成長ホルモン』は、睡眠時に最も多く分泌されています。睡眠をしっかりとると成長ホルモンはどんどん分泌されますので、睡眠はしっかり正しくとりましょう。
成長期に必要な睡眠時間
実際に、成長期の子供に推奨されている睡眠時間は以下の通りです。
【成長期の目標睡眠時間】
• 幼児期~小学生……10時間
• 中学生、高校生……8時間
• 大人…………………6時間
こうして見ると、子供に必要な睡眠時間ってすごく多いですよね!最近の子供は、塾や習い事に通いながら毎日忙しく生活していますから、なかなか十分な睡眠時間を確保するのは難しいかもしれません。しかし、子供が身長を伸ばす大半の時間は『睡眠中』です。背が伸びる時間を無駄にしない為にも生活のリズムを上手く調整して、睡眠時間をしっかり確保してあげましょう。
◆日本の子供の平均睡眠時間
• 小学3年生~6年生 8時間50分
• 中学生 7時間15分
• 高校生 6時間40分
ちなみに、アメリカの小学生の平均睡眠時間は9時間30分です。日本の子供よりも40分も長い睡眠時間を確保しています。なんと、1年間に243時間も睡眠時間に差がある計算になります。平均身長に至っては、アメリカ人男性の平均身長が約179cm、日本人男性の平均身長が約171cmですから、8cmも差があります。
また、成長期には成長期にしか無い『特別に深い睡眠がある』と言われています。この特別に深い睡眠は大人には存在せず、成長期にだけ起きる現象で、成長期が終わるとこの現象は二度と起こりません。成長期には年齢に応じてしっかりと睡眠時間を確保しなければなりません。
成長ホルモンを出す睡眠とは?
一日の中で成長ホルモンが一番分泌されるのは、睡眠に入ってからの2時間~3時間といわれています。(昔は夜の20時~22時とされていました。)
成長ホルモンの大部分は最初のノンレム睡眠時に最も多く分泌されるので、“何時”というよりは睡眠に入ってからの2時間~3時間、この時間こそまさに「成長ホルモン分泌のゴールデンタイム」ですね。
そもそも睡眠には2種類あり、入眠して直ぐの時間帯に訪れるのが「大脳を休ませるノンレム睡眠」その後、「身体を休ませるレム睡眠」が訪れるといった具合に、およそ90分間隔でノンレム睡眠とレム睡眠を繰り返します。
こうして別々の役割を持った2種類の睡眠を繰り返して朝を迎えるのです。ちなみに、何度も起きたりいつも夢を見ているような状態はノンレム睡眠ではありません。睡眠で重要なことは、ノンレム睡眠時(成長ホルモン分泌のゴールデンタイム)にしっかり熟睡することです。
熟睡できる睡眠環境づくり
熟睡できるように寝室の環境を整えるには、温度や湿度、音、光、色彩、香りなど、様々な要因が関係してきます。室温が低すぎても高すぎても熟睡できませんし、湿度にしてもカラカラに乾燥していたり、逆にジメジメと湿気が多かったら大人でも熟睡できませんよね?
いくつか熟睡に適した睡眠環境のポイントを挙げておきます。
•朝、太陽の光を感じて自然体で目覚める環境を作る
•寝る前はテレビや携帯電話を見ない
•日中や夕方に運動をする、できれば有酸素運動
•寝具やパジャマの選択で、リラックス状態を作る
•1日1時間は自然光を浴びる
熟睡に適しているのは室温15℃~25℃、湿度は50%程度と言われています。また、音や光をしっかり遮り、睡眠の邪魔にならないようにしましょう。寝具も重要な熟睡要素になりますから、自分に合った枕、体に負担をかけない布団やベッドを使いましょう。
食事と成長の関係
最近は「朝食を食べない子供」が非常に増えています。これには親の食習慣が影響していると言われていて、父親や母親が朝食を食べないとその子供も朝食を食べないといった傾向が現れるようです。
幼児期~成長期が終わるまで、子供には発育のために多くの栄養量が必要です。1度に食べられる食事の量は多くありませんから、3度の食事をしっかり摂ることが、子供の成長にはとても大切なのです。
たんぱく質の重要性
身体の成長に最も重要な栄養素がたんぱく質です。たんぱく質は、骨・血液・筋肉・髪の毛・皮膚に至るまで、身体のあらゆる細胞を生成する大切な働きをします。
たんぱく質は肉や魚、豆類や卵、乳製品に多く含まれ、食品から摂取したたんぱく質は身体の中でアミノ酸に分解され、体内に取り込まれます。食品に含まれるたんぱく質は、食品ごとにアミノ酸の構成が異なるので、どれかに偏ってたんぱく質を摂取するのではなく、バランス良くたんぱく質を摂取することが、効率のよい成長に繋がります。
肉ばかり、魚ばかりではなく、一緒に乳製品や大豆や卵などのたんぱく質も同時に摂取できるように心掛けましょう。
成長期にはミネラルを確保する!
人間の体内ではミネラルが生成されないことをご存知ですか?
鉄やカルシウムなどを代表するミネラルは、食べ物から補うしか方法はありません。何かスポーツをしていたり、将来、何かのプロスポーツ選手を目指すなどの目標があった場合、やはり身長の高さや大きな体格が必要ですから、成長に深く関わるミネラルは重要な栄養素となります。
理想は成長期が終わるまで、ミネラルをきちんと摂り続けることです。できれば5歳または6歳くらいから、ミネラルが十分に摂取できているか注意を払ってあげましょう。
成長期が始まる数年前からミネラルをしっかり摂ることによって、成長期のスタートと同時に、身体の中に蓄えた力を発揮することでしょう。
欧米人に背の高い人が多い理由!
オランダやドイツを始めとする平均身長の高いヨーロッパの国の人たちは、日本と違って水道水が飲めないのでミネラルウォーターで水分を補給しています。
ミネラルウォーターにはカルシウムやマグネシウムが含まれているので、それを毎日飲んでいるヨーロッパの人はミネラル不足にはなりません。
一方、日本の水道水や飲料水にはミネラルの含有量が少ないので、食べ物からミネラルを摂取する必要があります。この『飲料水の質の違い』が、日本人が欧州の人に比べて、どうしてもミネラル不足になりがちになってしまう理由のひとつです。
子供の身長を伸ばすためにミネラル補給を考えるなら、普段の飲料水をマグネシウムやカルシウムなどの成分が入ったミネラルウォーターに変えるのもひとつの方法です。
◆ミネラル成分の多い水
エビアン
カルシウム:8.0mg、マグネシウム:2.6mg、硬度:304mg/L
ペリエ
カルシウム:15.5mg、マグネシウム:0.68mg、カリウム:0.13mg、硬度:約415mg/L
サンペレグリノ
カルシウム:18.56mg、マグネシウム:5.25mg、カリウム:0.25mg、硬度:674mg/L
ゲロルシュタイナー
カルシウム:36mg、マグネシウム:10mg、カリウム:1.5mg、硬度:1310mg/L
コントレックス
カルシウム:46.8mg、マグネシウム:7.4mg、カリウム:0.28mg、硬度:1468mg/L
エンジンガー・スポルト
カルシウム:52.8mg、マグネシウム:12.4mg、カリウム:0.69mg、硬度:1828mg/L
など。※(含有量は100mlあたり、硬度は1ℓあたりで算出)
骨の成長とカルシウムの関係
子供の成長には食品をバランス良く摂り、様々な栄養素を摂取することが望ましいです。
その中でも骨の成長に密接に関係してくるのがカルシウムです。カルシウムは骨や歯をつくる素材となり、子供の成長(骨が伸びること)に深く関わっています。
厚生労働省「日本人の食事摂取基準2015(12歳~14歳)によると、カルシウムの推奨摂取量は男子1,000㎎、女子800㎎対して、リアルな平均摂取量は625㎎と、日常的にカルシウムが不足している子供が多いことが分かっています。
カルシウムを始めとするミネラルは、成長期の子供のみならず、身体の機能を維持・調整する働きを持った、生体にとって欠かすことのできない栄養素です。
食事の栄養バランスを意識して、日常的なカルシウム不足に陥らないよう注意しましょう。
子供の成長を助けるビタミンの働き
ビタミンやミネラルといった栄養素は、人間が生きて行くために絶対に必要な栄養素でありながら、身体の中では生成できないので、食事などから日々摂取していかなければなりません。
13種類からなるビタミンが体内で欠乏すると、骨や筋肉の生成にも影響が出てしまいます。各種ビタミンの働きを確認して、ビタミン不足に陥らないように注意しましょう。
◆ビタミンの働き
ビタミンB群:疲労回復、成長促進、エネルギー生成
ビタミンC:カルシウムの吸収、コラーゲンの生成
ビタミンD:カルシウムの吸収、骨への沈着補助
ビタミンA:免疫力の向上、抗酸化作用
ビタミンE:血行促進、抗酸化作用
子供の成長を阻害する人工甘味料
☠人工甘味料の代表的な危険性☠
スクラロース
砂糖の600倍の甘味を持つスクラロースは「農薬の研究・開発中」に偶然に見つかった化学物質です。「人間が摂取しても安全だ」というデータは非常に少なく、ラットを使った動物実験で1~2年スクラロースを摂取させた結果、「成長の遅れ」「赤血球の減少」「甲状腺の働きの衰え」「マグネシウムとリンの欠乏」「肝臓・脳の肥大」「肝臓細胞異常」などの異常が発見されたそうです。
砂糖の代替甘味料で健康的とされる人工甘味料が、実際には糖尿病のリスクを高めている可能性があるとする研究論文が英科学誌ネイチャー(Nature)に発表されました。
マウスでも人間でもスクラロースの摂取で「腸内細菌の増殖と機能を阻害」し、「耐糖能障害」「血糖値の上昇」を起こすとの内容で、人工甘味料の使用を見直すように訴えています。
アスパルテーム
アスパルテームの持つ甘みは砂糖の200倍。このアスパルテームを摂取して上がった血糖値は下がりにくい状態になることが研究結果がでており、糖尿病のリスクも懸念されています。
また、アスパルテームは飲み込んだとたん、メチルアルコール(メタノール)という神経毒に変わるそうで、これが体内に蓄積していくと、腫瘍、脳障害、頭痛、気分の著しい変化、皮膚のポリープ、不眠症、鬱、知能低下、短期記憶への影響、血液のガンなどが増えるという研究結果があり、暴力的になることも分かっています。
海外でよく密造酒で多くの人が死亡するニュースが取り上げられますが、これはメタノール中毒によるもので、メタノールは小さじ一杯で「失明」「大さじ一杯で死亡」に至る毒性があります。
2016.12.20追記
メタノール入りの入浴剤飲み49人死亡、ロシア都市が非常事態宣言
2016年12月19日、ロシアの地方都市イルクーツク市は人体に有害なメタノール入りの入浴剤を安い酒代わりに飲んだ住民49人が死亡、8人が重傷を負ったことを受け、非常事態宣言を出した。
アスパルテームが小腸で分解された際に生成されるメタノール(メチルアルコール)による失明や目の奇形、そして同様に生成されるフェニルアラニンによる脳腫瘍や発がん性などのリスクが指摘されています。また、アスパルテームなどの人工甘味料が虫歯予防やカロリー摂取量を抑えるのに役立つ一方で、糖尿病や肥満といった生活習慣病のリスクを逆に高めてしまう可能性を指摘する声もあるのです。
よく知られているものとして「カロリーゼロであるはずのアステルパームなのに、通常の砂糖を摂取するより5〜6倍太ってしまう」という話しがあります。
ボストン大学のある研究者の報告によれば、膵臓がアスパルテームに反応し大量のインシュリンを放出するため、余分な脂肪が蓄積されるのではないか、としています。
ネオテーム
ネオテームは砂糖の約7000倍~13000倍の甘さを持つ人工甘味料です。
このネオテームは、アスパルテームに3,3-ジメチルブチルアルデヒドを加えて合成し、アスパルテームから雑味を取り除いて甘さを強く改良(改悪?)したものです。
3,3-ジメチルブチルアルデヒドはアメリカの環境保護庁(EPA)の ”最も有害な化学物質リスト” に掲載されていて、ネオテームの摂取により皮膚や目、呼吸器が刺激を受けるという危険性が懸念されています。
また、発がん性物質のニトロソ化合物が生成される危険性や、ネオテームを代謝する際にホルムアルデヒド(発ガン性物質)が生成されるとの危険性も危惧されています。
アセスルファルムK
アセスルファムKは砂糖の200倍の甘さを持った人工甘味料でカロリーは「0」。非常に小さい分子構造の為、腸から吸収された後は肝臓を経由し、異物として血管内に入り体中を巡り、最終的に腎臓に運ばれ尿から排出されます。
つまり代謝されないので、エネルギーとならず0キロカロリーなのです。この循環は肝臓や腎臓への負担が大きく、動物実験では肝機能障害の指標となるGPTの値が増加し、さらにはリンパ球の減少が認められています。
アセスルファムKを長期的に摂取し続けると、ガン、肝臓や腎臓の疾患、頭痛や吐き気など引き起こすことが報告されています。
サッカリン
サッカリン(サッカリンNa)はコールタールの研究中に偶然発見された、砂糖の500倍の甘さを持つ人工甘味料です。
以前に発ガン性を大きく取り上げられたこともあり、現在ではサッカリンNaの使用は減ってきいます。1980年にカナダで行われたラット試験では、餌に5%のサッカリンNaを混ぜて2世代に渡り与えたところ、生まれてきたオスの子供45匹のうち8匹が膀胱ガンを発症。
その親に発ガン性は見られなかった。。。とのデータがあります。(渡辺雄二著:食品添加物の危険度がわかる事典より引用)
アドバンテーム
2万倍~4万倍。この数字、アドバンテームが持つ砂糖の甘さです。2014年に認可されたばかりの人工甘味料なのでまだ聞き馴染みのない名前ですが、これからかなり普及していくものと予想できます。アスパルテーム→ネオテーム→アドバンテームと進化を続ける人工甘味料。自然界に存在しない物質が、果たして人体に全く影響の無いものなのでしょうか?
既に体重増加や糖分摂取を気にする人々向けの巨大市場となっているノンカロリー人工甘味料(NAS)と呼ばれるこの添加物は、ジュースやお菓子、デザートなどによく使用されています。
子供の栄養サポートを謳って、水や牛乳に溶かして飲む『成長期サプリメント』『成長期飲料』『成長期タブレット』などにも使われていることが多いので、そのような商品の原材料には注意が必要です。
人工甘味料が及ぼす人体への有害性については、世界中の様々な機関から警鐘が鳴らされていて、臓器や骨格(成長)、脳への深刻なダメージを指摘する声が上がっています。
他にも、人工甘味料の悪影響については別の論文でも「肥満を増長る」「アレルギーの原因」との報告もされていました。実際にアメリカでは、人工甘味料の消費量の増加と肥満人口の増加が“ほぼ一致”しているそうです。
スクラロースやネオテームなどの人工甘味料が「子供の成長を阻害する」との研究データもあり、できるなら人工甘味料を使った飲料や食品は避けたいものです。
運動と成長の関係
子供の身長は骨が新陳代謝して、骨の細胞が生成と破壊を繰り返すことで、長く太く生まれ変わっていきます。
そこで、骨の新陳代謝を促すために欠かせないのが運動です。運動をすることで血流が良くなり、細胞が活発化します。また、運動による骨への刺激も、細胞の活性化と成長ホルモンの分泌を促します。
適度な運動が子供の身長を伸ばす
現代の子供は外で遊ぶことが少なく「運動不足」になっている子も少なくありません。適度に運動することで、食欲が増したり睡眠の質を上げることに繋がりますから、スポーツや外遊びなどを通じて運動する習慣を身につけて行きたいものです。
運動をした日は運動をしなかった日の1.7倍も多く成長ホルモンの分泌があるという報告があります。運動不足になると、食欲低下、寝つきも悪い、そして朝起きられず、朝食をとれない、そして、体や頭が動かない、といった悪循環になりやすいので、運動は大切なポイントです。
友達と公園で鬼ごっこや鉄棒、ブランコや木登り、お父さんとキャッチボールをする、サッカーのパスやシュート練習をするなど、できるだけ子供がリラックスして楽しくできる運動がおすすめです。
子供の成長とスポーツ
『最近の子供は小さいころからスポーツをやっているから、技術は高い。でも、その技術を活かし切れる身体を持っていない。』と、あるスポーツチームのコーチから話を聞いたことがあります。
スポーツ少年団やクラブチームなどの普及により、子供がスポーツに取り組める環境は増えています。しかし、塾や習い事で昔のように公園や野山をかけまわる機会は減り、決まった日、決まった時間しか運動する機会がない。
こうなると子供たちは、十分にスポーツに対応できる身体が出来上がる前に、専門的なスポーツを始めることになります。では、専門的なスポーツをしていれば、理想の身体がつくれるのか???
答えは『ノー』です。
理想の身体をつくるためには、全身の色々な部位を使って運動能力を高めておくことが必要です。
例えを挙げると、整地されていない野山などの不整地を走り回る。不整地を走ることによって身体に受ける刺激は、靱帯を強化する効果があります。
例えば、木やジャングルジムで遊ぶ。自分の身体を高い所に引き上げようとする運動は、体幹を鍛えてくれます。そうやって様々な運動を経験することが、しっかりとした身体づくりに繋がるのです。
実は、子供たちが遊びの中で身に付けてきた身体能力がいかに大切かということを、トップアスリートを指導する専門家は、皆、気付いています。
ですから近年では、技術や戦術を練習するのと一緒に「アジリティ(敏捷性)トレーニング」を取り入れ、子供たちの運動能力を伸ばす指導を行っているスポーツチームも多く存在しています。
しっかりとした身体に専門のスポーツの技術を身に付けていけば、自分の技術と能力を発揮できる選手になります。
ホルモンと思春期の関係
身長が伸びる過程で、とても重要な役割を果たしているのが、体内で分泌されているホルモンです。ホルモンには「成長ホルモン」「甲状腺ホルモン」「性ホルモン」があり、この3つのホルモンが子供の身長の伸びと深く関係しています。
子供の身長を伸ばすホルモンの働き
◆成長ホルモン
成長ホルモンは脳下垂体から分泌されるホルモンで、血液によって肝臓に運ばれIGF-1(ソマトメジンC)を合成します。このIGF-1(ソマトメジンC)が軟骨細胞を増やして骨を縦方向に伸ばすのと同時に、筋肉や皮下組織、臓器などに働いて身体全体を大きく成長させます。
成長ホルモンには、以下の働きがあります。
1. 大腿や腕の骨に働いて、骨を成長させる
2. タンパク質を作り出し筋肉をつくる
3. 脂肪を分解しながらエネルギーをつくる
13~17歳が体内の成長ホルモン量のピークと言われ、20~25歳にかけて成長ホルモン量は急激に少なくなります。
◆甲状腺ホルモン
甲状腺ホルモンは、全身のほぼすべての細胞に作用するホルモンです。骨の成長を助け、成長ホルモンの分泌を正常にしたり、骨を含む全身の新陳代謝を活発にして、身体の成長を促します。
◆性ホルモン
成長期の急激な身長の伸びに関係してくるのが「性ホルモン」です。性ホルモンは第二次性徴を促がすと同時に、成長ホルモンの分泌量を増加させます。この作用によりIGF-1(ソマトメジンC)の血中濃度が上がり、性ホルモンとの相乗効果が生まれることで、思春期の子供の身長が急激に伸びるのです。
思春期の過ごし方
思春期は心も身体も、子供から大人に成長していく大切な時期です。
女の子は初潮・胸の膨らみ、初恋。男の子は声変わりやヒゲや体毛が濃くなり、身体的な変化が表れ、骨を成熟させ、子供の骨から大人の骨へと変えて行く時期です。つまり子供にとって思春期は、背が伸びる最後のラストスパートということになります。
日本人より欧米人の平均身長が高いのは、日本人より思春期の訪れが半年~1年ほど遅い為、その分成長期と呼ばれる身長が伸びる期間が長くなるので、結果的に高身長になります。実は、世界で最も早熟で思春期の訪れが早いのは日本人の子供です。では、思春期の訪れを遅らせるにはどうすればいいのか?
◆思春期が早まる原因
・睡眠時間の短さ(子供の睡眠時間の短さは世界トップクラス)
・情報量の多さ(テレビ・インターネット)
などが早熟の原因として疑われています。
◆思春期を遅らせるためには
• 幼児期~小学生の目標睡眠時間は10時間
• 中学生、高校生なら8時間睡眠を目標に
• 早寝・早起きを心掛け、3食しっかり食事を摂る
• 生活のリズムを乱さない
• 肥満体型にならないように注意する
• やせ過ぎは成長する為の栄養不足になるので要注意!
肥満の子供は小さい頃は早く身長が伸びる為、将来は身長が大きくなると思われがちですが、実際には平均体型の子供よりも早く思春期が訪れることが多いようです。
小学校高学年ごろから身長の伸びが遅くなり、気がついたら周りの子供に身長を抜かされていたということも少なくありません。生活のリズムが乱れたり、いつものペースを壊されると子供は早く大人になろうとします。その結果、思春期の訪れが早まり、成長期の終わりを早めてしまう可能性があるのです。
まずは規則正しい生活習慣を身に付け、睡眠・食事・運動の質とバランスの向上を目指しましょう!